戦車の基本 2022 5 22

 今から10年以上前に
日本の戦車は世界で一番進化していると書いたら、
「もはや戦車の時代ではない」と言われました。
 歩兵が持ち歩く安価な対戦車ミサイルで、
高価な戦車を撃破できるから、
もはや戦車の時代は終わったという。
 悔しい思いが残りましたが、
現実は、批判のほうが正しかったので、
戦車ファンは、戦車に代わるものを考えるようになりました。
これは言論の自由がなせる業です。
 たとえばキャタピラーの代わりに
6輪のタイヤをつけて高速移動できるようなものなど、
いろいろと考えるようになりました。
 戦車は、非常に重いので道路を破壊するどころか、
車重で橋梁さえ破壊するのです。
つまり長距離移動は無理です。
 移動に手間取っている間に、
携行式対戦車ミサイルの餌食になってしまう。
 ロシアによるウクライナ侵攻で心配になったのは、
噂では、ロシア製の戦車は威嚇用には有効でも、
実戦では使えない代物だという噂です。
 戦車は砲塔上部が薄く弱点になっています。
そのため対戦車ミサイルが真上から攻撃した場合、
車体下部にある弾薬庫が誘爆して、
砲塔が上空へ吹き飛んでしまいます。
 そういうわけで敵に対戦車ミサイルがある場合は、
単独で戦車を進軍させてはダメです。
必ず歩兵とともに進軍させるべきです。
 残念なことに、戦車の基本を無視する政治家や司令官がいます。
兵士には人権がないのか、
単なる部品なのかと思ってしまいます。

非対称の時代 2013 1 14
 発展途上国の軍事指導者は、こう考えます。
「残念ながら、わが国では、工業力の塊である戦車を作ることはできない。
 戦闘機だって同じである。
機体を真似て作ることはできても、高性能なジェットエンジンは作れない。
 艦船も同じだ。
外見を真似て作ることはできても、高出力のエンジンは作れない。
 さあ、どうするか。
もはや、わが国は先進国に勝てないのか。
 ちょっと待て。
安価な対戦車ミサイルで高価な戦車を撃破できると聞いたことがある。
 そうだ。
わが国でも、ミサイルならば開発できる。
対戦車ミサイルどころか対艦ミサイルや対空ミサイル、
いや弾道ミサイルだって作れる。
 さすがに米国まで届く長距離ミサイルは技術的に難しいが、
近距離の弾道ミサイルだったら、100発でも200発でも作れる。
こうしたミサイルを大量生産できる」
 このように発展途上国の軍事指導者は、現実的に考えますが、
先進国の軍事指導者は、相変わらず、
戦車対戦車、戦闘機対戦闘機、艦船対艦船の戦いを想定しています。
 実に、非対称の時代になったものです。
そう言えば、昔も似たようなことがありました。
 日本海軍は、戦艦対戦艦の戦いを夢見て、
世界最大の巨大戦艦「大和」を建造しましたが、
時は、空母の時代、いや航空戦力の時代になっていました。
















































































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